当地では水戸黄門(ナショナル劇場)の再放送が毎日されている。
今年に入ってからはまた最初の一部からの放送となり、先週まで
二部が放映されていて、今週からは飛んで十部が放送されている。
1969年が最初の放送というので、かれこれ半世紀前の作品である。
定番の場面、「この紋所が目に入らぬか」を毎回溜飲を下げて観
ていた昔を懐かしく、最近一部からまた観始めた。
50年前といえばまだ中学生頃なので、見ていた記憶もないし、親
が観ていたとしても興味もなかったと思う。
それにしても、定番を期待して観始めてみると私のイメージとは
異なるストーリー展開が多かった。
一部ではあの「印籠」さえ登場する場面も無く、最後は助かると
思われる役柄の人も結構殺されていた。
先週まで放送されていた二部に入って、「印籠」が登場する回が
多くなってきた。写真は「印籠」が初めて登場したシーンカット※
であるが、例のセリフはなかった。
印籠を示すのも、最初は格さんだったり、助さんだったり、八兵
衛が出していた時もあり、これはこれで面白い。
二部の後半になり、ようやく定番の場面に近いストーリーになっ
てきたが、定番の「この紋所が目に入らぬか」のセリフが微妙に
違うことが気になった。
「このもんよう(紋様)が目に入らぬか」と言っていたのだ。
確証はないが、放送回によっては「もんしょう(紋章)」とも聞こ
える時があった。
各意味は以下のとおりだが、紋様はやや聞きなれない感がある。
紋様:装飾のためにつけられた図柄。
紋章:家や団体など、それを表すしるしとして用いる一定の図形
紋所:家々で定めている紋章。
ドラマの回を重ねる中で、紋所になって行ったものと思われるが、
最初は違ったことを気づかされた。
水戸黄門のネット情報は多いが、この事に触れているいるものが
見当たらなかったので、ここに記しておきたい。
なんでも定番になるには時間がかかると思うが、水戸黄門も長い
番組の歴史の中で、様々な事が変わりながら定番になってきたの
だろう。
定番に安心感を得る。細かなことが気になる親父も歳かな。
2019.10.25記