還暦を過ぎて初めて知った香典袋の表書きの認識不足。己の無知を
改めて知ることになる。これまで多くの葬儀にかかわったが、私の
認識は、49日を過ぎて仏になるので、告別式では御霊前の表書き
をし、49日法要以降では御仏前を使用していたし、子供達にも教
えきた。実際、香典袋を購入すると、たいてい次のような記述があ
る。地域・宗派によって異なるとの注意もあるが、教会や神社での
葬儀の時は表書きを気にするが、仏式では考えてもいなかった。
ところが、過日浄土真宗系の葬儀で受付を頼まれて行った時、多く
の方が「御霊前」だった中で、地元では重鎮で知識人といわれる方
が「御仏前」を出されたのだ。え?何であんな偉い人が間違えてい
るのだろうと内心思ってしまったことを恥じることになる。
気になって、後日調べてみたら浄土真宗(真宗大谷派含む)では、
亡くなるとすぐ仏になるという教えであり、先の御仁も同宗派だっ
たので「御仏前」が正解だったわけである。
日本の仏教の宗派の内訳は次のように、お寺の数をみても禅宗であ
「曹洞宗」が多く、浄土真宗・真宗大谷派も多い。私の町にはお寺
が沢山あるが殆どが曹洞宗である。私の町ではまさに49日以降が
「御仏前」が当てはまる時が多いのだが・・・。信者数ではむしろ
浄土真宗・真宗大谷派が多いようなので、今後は注意したい。ただ、
間違えて持って行っても誰も咎めないだろうし、気にされないかも
しれないが、自分の無知を自問自答しなくてすむよう、参列する宗
派も気にしたいし、判らなければ「御香典」としていきたいと思う。
また、「曹洞宗」と「浄土真宗(真宗大谷派含む)」ではお線香の
仕方も大きく異なる。浄土真宗では普通の線香であれば二つ折りに
して寝かして置く。この辺もご自宅の仏壇におまいりする際には、
知っていて良いところだと思う。だだ、こちらとて、誰も咎めたり
やり直しなど求められることはないと思うが、自分の無知を自問自
答しなくてすむようにだけしておきたい。
↑文化庁のH28年版の「宗教年鑑」からreset-soul.comさんが
まとめられたHPの表を写させていただきました。