細かなことが気になる親父の備忘録

インスタントラーメン袋と日常で気になった細かなことを書き留めていきます。

体重計って重さを測るものではない? 質量と重さの話

「体重」あるいは「体重計」は、漢字から体の重さ、体の重さを測る機械って思っていませんか?。私はこの感覚・認識が染みついていて、質量と重さについて考えるときのもやもやが中々払拭できませんでした。

質量について私なりに理解することは、私の忘れていた夏休みの宿題のひとつです。
以前、キログラム原器が無くなっていた記事を書いた時からずーともやもやして早3年になろうとしています。今日はドラパパ少年的視点で質量についてようやくぼんやり見えてきたこと、何が惑わしていたのか等の備忘録です。

質量と重さの違いについては、今中学1年生の理科で教わっているようです。一般的な教え方はこんな感じ。

60Kgのドラパパが月に行っても60Kgは変わらない。変わるのは重さが1/6になる。

ドラパパは習った記憶がありません(寝てはいなかったよ)。
そういえば、N(ニュートン)という単位もドラパパは中学で習った記憶がない。
調べてみるとN(ニュートン)は2002年(平成14年)頃から、質量と重さの授業は2008年頃かららしいので記憶がなくても当たり前だった。

今の中学生は大変だよね。ネットにもよく解らないという質問が多くあります。
小学生から中学になったらこれまでの理解を否定される感じかな~(^^;

ドラパパもよく分からなくて色々調べて今日になり感じることは、ネットに質問する子はきっとドラパパ少年のように細かなことが気になって、先生の教える「約」とか「計算しやすいようにとか」的な所が、何故なぜと・・考えていくとかえってわからなくなっているのではないかということです。

円周率とは何かをしっかり教えないで、3.14どころか3で計算だけしろというのに似ているような気がします。

たとえばこれは中一の問題ですが、100gの物体(質量)に働く重力を1.0N(ニュートン)
としていますが、0.98Nがたぶん正確に近い値です。

また、水1gの密度も大いに惑わす原因となります。
元々水1ccが1gだと定義されていたと思ったら1ではなかったとか。

水の密度が1ならばこの式もすんなり受け入れられるのですが・・。

水の最高密度は0.999972 g/cm^3と1ではないからです。

これは1889年、今から約130年前に、キログラム原器が導入されたためではないかとドラパパは考えました(違っていたらご指摘ください)。この辺が一番頭が混乱しました。

2019年5月19日にKg原器が廃止され、とても私には理解できない定義となった今、どうやってドラパパ少年のような中学生に教えていくのでしょうね。
慣性質量と重力質量は、あのアインシュタインですら等価原理にたどり着くには年月を要した難問だと思うのです。教える先生も教わる生徒も親も大変ですよね。ひねくれたドラパパ少年の質問にはどう答えていくのでしょう。水1g(グラム)の密度は何故1ではないのですか? 聞いてみたい。

20年以上前の1998年11月16日の大政光史氏(近畿大学・生物理工学部・基礎機械工学科)の論文の中に、「この原稿を執筆中に,次期学習指導要領の案が公表され,「質量」と「重さ」の違いについて中学校では扱わないとされています.さて,「質量」をいつ教え始めればよいのでしょうか?」との記述がありました。

また色々ググっていたら、12年前のはてなブログに私と同じ?ようなことが書かれているのをみつけました。

この記事から14年、キログラム原器が無くなってしまった今、中学で扱うのはやめた方がいいと思うのは私だけでしょうか。

※素人親父が悪戦苦闘して書いた記事です。誤りがありましたらやさしくご指摘ください。m(_ _)m

キログラム原器がなくなった記事

体重計が示す物理量についてはこちらがわかりやすいです。(ウィキペディアより)

体重計が測定する物理量(つまり体重計の示度)は、体の質量(単位は、キログラム(kg)、グラム(g))である。しかし、初等教育の現場では、体重計が何を測るのかについてしばしば混乱があり、体の重量(物理量は力、単位はニュートン(N))を測っているのではないかとの誤解がある
この誤解の根本原因は、家庭用体重計の多くではばねばかり式が採用されていることにある。つまり、体重計では、体重(人体の質量、単位はキログラム)が地球上の重力加速度によってバネに及ぼす圧縮力(単位はニュートン)とバネの伸び縮みが比例するフックの法則によって、この圧縮力(単位:ニュートン)、つまり力(単位はニュートン)を測っているのではないかというように誤解されているのである。
上記のことは、計量の分野においても、50年間にわたり議論がされてきたことであり、誤解があるのもやむを得ない点があるが、現在では計量界でも、体重計だけでなくバネばかりの原理を応用するどのような秤でも、それが測定する物理量は、質量(単位:kg)であることで見解が一致している。
地球上でバネばかりが原理的に検出している物理量は、力(単位はニュートン)であることは確かであるが、秤の実際の目盛に示している物理量としては、この力の量を質量の値に変換することで、体重(質量、単位はキログラム)の値を表示しているのである

初めて身近でみつけた「質量」と表示されていた体重計

細かなことが気になる親父記