現在実家にある仏壇の古い位牌と繰り出し位牌を整理している。
過日亡くなった親の位牌を新しく作っている中で、菩提寺の住職から整理を勧められたためだ。
仏壇の中に多くの古い位牌と繰り出し位牌があり、一番新しい位牌が私の祖父母のもので既に33回忌を終えてからでも40年以上経っている。繰り出し位牌と位牌の両方あるものもあり、祖父母の位牌を繰り出し位牌に変えるのにあわせてこの際新たに作った親の位牌と繰り出し位牌だけにしようということになった(古い位牌はお寺で処分)。
菩提寺の住職も好意的で改めてお寺の過去帳も調べてくれた。ちなみに繰り出し位牌はこんなタイプで、今回20枚入る奥深のものを地元で購入した。
7月には全て完成する予定だが、仏壇の位牌を確認していて6代前(高祖父の祖父)の位牌の文字の頭に今までみたことも聞いたこともない文字があることに気が付いた。
位牌に入れる文字にはルールがあり、基本的には【梵字・戒名・没年月日・俗名・没年齢】の5つが基本要素となるようだが、この梵字のところに「同〇」と書かれている。
〇のところが「Λ(ひとやね)」に「胃」のようだが、どうも読み方・意味が解らない。我が家は曹洞宗なので祖父母の位牌には「空」と書かれている。各宗派によって違うようだし、同じ曹洞宗でも最近は入れないことが多いとも聞く。宗派別の梵字はこんな感じ
なのだけれど「同〇」というものは見当たらなかった。
また漢字の検索を試みるも同じ物はみつからなかった。Λがひとやねという部首の名前というのも今更ながら知った。多少似たような文字がこれで、会の旧字のようだった。
そこで「同会」で検索してみると・・・ひとつだけヒットしたのがこれ。
どうやら夫婦で一つの位牌・・あの世でも一緒との思いがこめられていあるようだ。
ググっても同会と書かれた位牌が見当たらなかったので備忘録として残しておきたい。
ただ・・位牌の片側には名前(戒名)がない。
お墓にはあるが位牌にはない。さらにはちょっと不思議な戒名の見直しもされていた。
あとはかってな想像が膨らむ。こんな物語を考えてみた。
弘化の地震でご先祖夫婦が災害にあった。夫は亡くなったが妻は行方不明。
しかたなくその息子は男親の戒名だけを位牌に刻み、二人があの世でも一緒になれるように夫婦位牌として同会の文字を記した。
そしてその孫の代になり、夫の33回忌も終えたので行方不明の妻も亡くなったものとして戒名を改めてお寺に依頼し夫婦ともに新しい戒名(ちょっと格が上がった)を授けてもらいお墓を建立した。 完
実際がどうだったかは今となっては解らないが、ご先祖から残された宿題をようやくやり遂げた気分だ。
細かなことが気になる親父 記