今年、母親と父親が相次いで他界した。二人とも満94歳の大往生だった。
相次ぐ別れと葬儀はそれなりに大変ではあったが、新盆(亡くなって初めて迎えるお盆)法要も今後の法要も二人一緒に営むことができるよう子供想いだったのかもしれない。
そんな訳で二人同時の新盆法要を行うにあたってはできることは準備したいと思った。しかも後から逝った父親の49日法要、そして以前から準備していた古い位牌の整理する法要も全て一緒に行うことになった。こんなやり方を許容してくれた菩提寺の住職にも感謝しかない。葬儀の告知については、ももはな (id:however-down)さんからも貴重なご意見もいただいた。
二人一緒なので私にとってはたぶん最初で最後の新盆法要となる。
菩提寺の住職はあまり細かなことは言われないので、私なりに色々調べて我が家の通常の盆棚にアレンジしてみることにした。
今は便利と言えば便利でネットでググるとそれはそれは沢山の飾り方で出てくる。ただ情報が多すぎるのもまた良し悪しで色々と迷うことにもなる。
一番迷ったのが曹洞宗の盆棚の例に出てくる「みそはぎ」だった。写真の左側の花で、右側「水の子」と言われるものだ。我が家では「水の子」はお供えしたことはなかったが、今回は準備した。
水の子とは・・イオンのお葬式より
ご先祖は家に帰られない無縁の仏さまも連れて一緒に帰ってこられます。その仏さまへのお供えが水の子です。水の実ともいい、ナスやキュウリをさいの目にきざみ、お供えします。ナスの種は108つあると言われ、108の煩悩を払うという願いも込められていると言われます。
この「みそはぎ」は、私は知らなかったのだが、曹洞宗のお寺の住職が自分の父親の新盆の時の飾りを公開してくれた写真にも写っていた。
我が家の新盆法要(&49日法要)は7月中旬とかなり早めに設定された。
近くの花屋さんででも探そうと思ったが、ドタバタしているのでお世話になった葬儀社に法事用の花とミソハギも別に注文した。
ところが・・・その葬儀社(当地ではかなり大手)と取引のある花屋さんでは取り扱っていなくて手に入らないという。私もその後5か所くらいの花屋さんに問い合わせてみるも何処も取り扱っていないとのこと。唯一一店舗だけ、昔お寺に頼まれて「苗」を取り寄せたことがあるとのことで、どうやら当地では一般的ではないことが分かった。
であればあきらめるしかないかとも思ったが、念のためググってみると「苗」を扱っているサイトがいくつもみつかった。でも苗代よりも送料がバカ高くなるので、フリマで
購入することにした。
購入したのが法要まであと2週間のタイミング。庭に植え付けてみたもののたぶん花は間に合わないとは思いつつ、だめなら咲く前の苗を代用しようと気持ちがふっきれた。
ないものはないし、咲かないものは咲かないのだから・・。
そして臨んだ新盆法要、実際はこの右側にもうひとつ49日法要の祭壇がある。
手前の青〇で囲ったのが、まだ咲いていない「ミソハギ」
上段の古い位牌と繰り出し位牌は、中段の新しい繰り出し位牌に魂入れされる。
そしてこの後、納骨まで済ませた。住職もつぶやいていたが、親父にとっては亡くなっても忙しい一日だったと思う(^^;
なお、ミソハギはWikipediaによれば、盆花としてよく使われ、ボンバナ、精霊花(ショウリョウバナ)などの名もある。ミソハギの和名の由来はハギに似て禊(みそぎ)に使ったことから禊萩、または溝に生えることから溝萩によるといわれる。
こちらは、私がフリマが買って庭に植えた「ミソハギ」。法事から2週間が過ぎた今でもまだ開花していない。
驚いたのは、最近になって近くのホームセンターに「ミソハギ」が入荷していたこと。
こちらも開花にはまだ遠そうである。
開花は7月から9月らしいので、この信州の北部では「お盆」の花とはなりにくいのだろう。ミソハギを盆花とする地域はきっともっと温かいところなのかも知れない。
我が家のミソハギも秋の彼岸の時は花を咲かせるだろう。そしたら墓にもって行ってあげたいと思う。・・やっと咲いたよと。(^^;
それにしてもまた一つ忘れられないお盆のハギが加わった。「メド」の次は「ミソ」。
2023.08.08 追伸
昨日、菩提寺でお盆の大施食会法要があった。いつも気にしていなかったが、本尊とは別に作られたお棚をみたら水の子と水がそえられていた。ミソハギはなかったが、水の子は当地でもお供えされることが解った。
細かなことが気になる親父 記